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  1. 世田谷区議会 2020-03-27
    令和 2年  3月 定例会-03月27日-05号


    取得元: 世田谷区議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-03
    令和 2年  3月 定例会-03月27日-05号令和 2年  3月 定例会 令和2年第一回定例会 世田谷区議会会議録第五号  三月二十七日(金曜日)  出席議員(五十名) 一番   つるみけんご 二番   神尾りさ 三番   そのべせいや 四番   青空こうじ 五番   ひうち優子 六番   上川あや 七番   くりはら博之 八番   佐藤美樹 九番   小泉たま子 十番   あべ力也 十一番  高岡じゅん子 十二番  金井えり子 十三番  田中みち子 十四番  和田ひでとし 十五番  石川ナオミ
    十六番  河野俊弘 十七番  宍戸三郎 十八番  津上仁志 十九番  福田たえ美 二十番  河村みどり 二十一番 いそだ久美子 二十二番 中山みずほ 二十三番 中里光夫 二十四番 江口じゅん子 二十五番 たかじょう訓子 二十六番 畠山晋一 二十七番 山口ひろひさ 二十八番 真鍋よしゆき 二十九番 高橋昭彦 三十番  高久則男 三十一番 平塚敬二 三十二番 桜井純子 三十三番 中村公太朗 三十四番 藤井まな 三十五番 桃野芳文 三十六番 ひえしま 進 三十七番 阿久津 皇 三十八番 加藤たいき 三十九番 菅沼つとむ 四十番  板井 斎 四十一番 佐藤弘人 四十二番 岡本のぶ子 四十三番 羽田圭二 四十四番 風間ゆたか 四十五番 中塚さちよ 四十六番 大庭正明 四十七番 田中優子 四十八番 下山芳男 四十九番 おぎのけんじ 五十番  上島よしもり  出席事務局職員 局長     平澤道男 次長     井上徳広 庶務係長   星野 功 議事担当係長 水谷 敦 議事担当係長 岡本俊彦 議事担当係長 菊島 進 調査係長   佐々木 崇  出席説明員 区長     保坂展人 副区長    宮崎健二 副区長    岡田 篤 世田谷総合支所長        志賀毅一 北沢総合支所長        髙木加津子 玉川総合支所長        岩元浩一 砧総合支所長 澤谷 昇 烏山総合支所長        西澤 滋 政策経営部長 中村哲也 総務部長   田中文子 財務部長   進藤達夫 生活文化部長 松本公平 地域行政部長 清水昭夫 スポーツ推進部長        内田政夫 環境政策部長 本橋安行 経済産業部長 田中耕太 清掃・リサイクル部長        原田茂実 保健福祉部長 板谷雅光 高齢福祉部長 長岡光春 障害福祉部長 片桐 誠 子ども・若者部長        澁田景子 世田谷保健所長        辻 佳織 都市整備政策部長        畝目晴彦 道路・交通政策部長        五十嵐慎一 土木部長   関根義和 教育長    渡部理枝 教育次長   淺野 康 教育政策部長 池田 豊 総務課長   菅井英樹     ──────────────────── 議事日程(令和二年三月二十七日(金)午後一時開議)  第 一 議案第 一 号 令和二年度世田谷区一般会計予算  第 二 議案第 二 号 令和二年度世田谷区国民健康保険事業会計予算  第 三 議案第 三 号 令和二年度世田谷区後期高齢者医療会計予算  第 四 議案第 四 号 令和二年度世田谷区介護保険事業会計予算  第 五 議案第 五 号 令和二年度世田谷区学校給食費会計予算  第 六 議案第四十一号 世田谷区国民健康保険条例の一部を改正する条例  第 七 同意第 一 号 世田谷区教育委員会委員任命の同意  第 八 同意第 二 号 世田谷区教育委員会委員任命の同意  第 九 議員提出議案第一号 世田谷区議会委員会条例の一部を改正する条例  第 十 請願の処理  第十一 請願の付託  第十二 閉会中の審査付託     ──────────────────── 追加議事日程  第一 議員提出議案第二号 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急対策を求める意見書
        ──────────────────── 本日の会議に付した事件  一、日程第一から第五 予算特別委員長報告、表決  二、日程第六 福祉保健委員長報告、表決  三、日程第七 委員会付託省略、表決  四、日程第八 委員会付託省略、表決  五、日程第九 委員会付託省略、表決  六、追加日程第一 委員会付託省略、表決  七、日程第十 請願の処理、表決  八、日程第十一 請願の委員会付託  九、日程第十二 閉会中の審査付託、表決     ────────────────────     午後一時開議 ○和田ひでとし 議長 ただいまから本日の会議を開きます。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 直ちに日程に入ります。 △日程第一から △第五に至る五件を一括上程いたします。  〔井上次長朗読〕  日程第一 議案第一号 令和二年度世田谷区一般会計予算外議案四件 ○和田ひでとし 議長 本五件に関し、予算特別委員長の報告を求めます。    〔三十七番阿久津皇議員登壇〕(拍手) ◎予算特別委員長(阿久津皇 議員) ただいま上程になりました議案第一号から議案第五号に至る五件につきまして、予算特別委員会での七日間にわたる審査の経過とその結果について御報告いたします。  最初に、総括質疑について申し上げます。  ここではまず、世界的な感染拡大が続く新型コロナウイルスに関し、区内の企業主導型保育事業所に勤務する職員の感染が確認されたことを受け、区民の不安が一層高まる中、当該保育所名等詳細な情報を一切公表しない区の対応が厳しくただされるとともに、区ホームページにおける掲載内容の随時更新や感染患者の人権に十分配慮した情報発信、さらには保険適用となるPCR検査受診手順の丁寧な周知など、区民の不安解消に資する適時適切な情報提供が強く求められました。  また、経済活動の停滞により区内事業者が厳しい経営環境に置かれる中、事業者支援に特化した専用相談窓口の早期開設や、事業継続に不可欠な融資制度の拡充、さらには、学校休校に伴い休暇を取得せざるを得ない保護者に対する収入補償制度の確立に向けた国への働きかけなど、区民生活を守るための取り組みが望まれるとともに、これら喫緊の課題に対し予備費を活用した迅速かつ庁内横断的な対応が強く求められました。  続けて、感染防止対策では、中心的役割を担う保健所の人員体制が問われるとともに、高齢者施設におけるマスクを初めとした衛生用品の確保や、休校中の児童が長時間にわたり生活する新BOP学童クラブでの活動スペースの拡充、区職員の検温管理の徹底及び在宅ワークの推進など、感染拡大を未然に防ぐ万全の対策が求められました。  福祉保健分野では、近年社会問題化する子どもの貧困に対する区の取り組み内容が問われるとともに、民間活力導入による児童館の早期全地区展開や、愛着形成期にある乳幼児にきめ細かい保育サービスを提供する家庭的保育事業の拡充、認知症条例の実効性を担保する具体的計画の早期策定、介護人材育成に資する取り組み強化など、福祉施策の一層の推進に向けたさまざまな提案がなされました。  そのほか、ふるさと納税による税源流出を抑制する強い意思に基づく徹底した対策の実施、公文書庫の防火対策として有効なガス消火設備の設置、台風第十九号に関する住民説明会での不正確な説明に対する疑義、まちづくりセンターでの転入世帯に対する相談機能の充実、非公表とされる特定の学校の成績をツイッターで発信した区長の行動に対する是非など、幅広い質疑や要望がありました。  次に、企画総務領域について申し上げます。  ここではまず、ふるさと納税による税源流出に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気後退の影響を受け、大幅な減収が危惧される中、児童相談所の開設を初めとした新たな行政需要への対応により拡大し続ける財政規模に対する区の認識が問われるとともに、客観性の高い成果指標に基づく事業の総点検や、庁舎敷地内でのキッチンカー導入等、民間事業者を活用した税外収入のさらなる確保、新公会計制度における財務諸表の改善による財政の透明性向上など、将来にわたり持続可能で健全な財政運営が強く求められました。  公共施設関連では、長期的な展望のもと、これまでの手法にとらわれない効果的かつ効率的な整備・運営が求められる一方、PFI等、民間活力の導入には、収益性のみではなく、区民サービスの向上と事業の安定性を十分に考慮した慎重な判断が望まれました。  災害対策関連では、台風第十九号接近時に、浸水想定区域内の施設を避難所として開設した希薄な危機管理意識がただされるとともに、地域住民との協働による独自の洪水ハザードマップの作成や、浸水想定区域付近に位置する玉川野毛町公園への防災機能の導入など、さきの甚大な浸水被害を教訓とした実効性のある風水害対策が求められました。  また、地域防災力の向上に資する防災士の育成強化や、協力協定締結団体との有事における円滑な連絡手段の確立、自治体ごとに利用可能な無線システムである地域BWAを活用した災害情報の提供、さらには災害時に早期復旧が見込まれるLPガスの供給体制の整備促進など、災害から区民の生命と財産を守る着実な取り組みに期待が寄せられました。  職員関連では、SDGsの視点を備えた人材育成の推進や、LGBTへのハラスメント防止に資する指針の充実、待遇面で正規職員と大きな格差がある非常勤職員の勤務条件の改善など、職員が個性と能力を遺憾なく発揮することができる働きやすい職場環境の整備が求められました。  そのほか、5G技術を活用したインターネットでの対面相談サービスの導入検討、東京二〇二〇大会を契機とした区内大学とのさらなる連携強化、耐震再診断結果による学校改築に伴い児童や保護者がこうむった多大な負担に対する区の認識、庁内コミュニケーション手段として有効なチャットの積極的な活用、区民参加によるふるさと納税返礼品の検討など、さまざまな質疑や要望がありました。  次に、区民生活領域について申し上げます。  ここではまず、国際社会において地球温暖化対策が喫緊の課題として議論される中、国が求める二〇五〇年温室効果ガス排出実質ゼロ表明に対する区の対応方針が問われるとともに、区発注工事における熱帯雨林材の使用制限を初めとした環境マネジメントシステムの強化や、環境に配慮した倫理的な消費行動であるエシカル消費の周知啓発、プラスチックごみ削減に資する使い回し可能な傘袋の区内商店への普及促進など、持続可能な社会構築に向けさまざまな取り組みが提案されました。  東京二〇二〇大会に関しては、アメリカ企業と連携したおもてなし事業の実施や、大会の興奮と感動を多くの人々と共有できるコミュニティライブサイトの確実な区民周知が求められるとともに、海外からの来訪者に対するおもてなしとして、イベントホームステイのホストを介した区の魅力発信や、盆踊りなどの地域イベントにつなぐ仕組みの構築など、市民レベルでの交流を促進する施策展開が望まれました。  また、町の一斉清掃活動である、せたがやクリーンアップ作戦の大会後の継続実施や、スポーツを通じた国内外の方々との新たな交流機会の創出、さらには、障害者スポーツの振興を通した障害理解の促進など、大会開催を契機としたレガシーの創出に期待が寄せられました。  経済産業関連では、新型コロナウイルス感染症が区内経済にも大きな影響を与えていることを受け、不安を抱く事業者、労働者に応える労働相談体制の強化が求められるとともに、区独自の無利子・無担保融資制度の早期創設が切に望まれました。  人権施策関連では、犯罪被害者支援に関する条例制定に向けた検討状況が問われるとともに、窓口職員の人権意識向上に資する研修の徹底や、多文化共生条例に規定する苦情処理委員会での審議過程の透明性確保など、人権が尊重され、誰もが自分らしく暮らすことができる地域社会の実現に向けた取り組みが求められました。  そのほか、野鳥への餌やりを禁止する区条例の周知徹底、せたがや文化財団の自主事業としてドリームジャズバンドの継続実施を決定した経緯、LPガスを燃料とする非常用電源設備のまちづくりセンターへの整備、転入者を確実に福祉サービスへとつなぐ窓口体制の構築、ひだまり友遊会館の利用者増に向けた取り組みの強化など、さまざまな質疑や要望がありました。  次に、福祉保健領域について申し上げます。  ここではまず、全国各地で猛威を振るう新型コロナウイルスに関し、保健所の相談体制や、PCR検査の実施手順、区内医療機関における陽性患者の受け入れ態勢が問われるとともに、区内保育所職員の感染について区長による記者会見の必要性や、当該保育所が位置する地域の速やかな公表、さらには患者や家族の人権への配慮など、適切な情報提供のあり方について、さまざまな問題提起がなされました。また、学校休校に伴う子どもの居場所として、新BOPやプレーパークにおける人員配置の拡充が望まれるとともに、国保加入者に対する傷病手当金の支給など、区民生活に寄り添い、支援する施策の充実が求められました。  高齢者施策関連では、本年十月の施行を目指す(仮称)認知症とともに生きる希望条例について、その理念や条例に基づく取り組みが問われるとともに、認知症在宅生活サポートセンターを活用した認知症施策の一層の推進が求められました。また、身近な相談相手の役割を担う民生・児童委員に対する支援の充実や、大規模団地への暮らしの保健室の設置、旧若林小学校跡地に整備予定の高齢者施設における多世代交流の推進など、誰もが安心して暮らし続けることができる地域共生社会の実現に期待が寄せられました。  障害施策関連では、医療的ケア児を受け入れる福祉避難所の必要性が問われるとともに、当事者の希望を尊重したセルフプランに基づく障害福祉サービスの提供が望まれました。また、スカイプを活用した手話通訳サービスの実施や、精神障害者の地域移行を支援するグループホームの整備、高次脳機能障害者の自立に向けた相談及び訓練環境の充実など、障害者の地域生活を支援する施策のさらなる展開が求められました。  子ども施策関連では、子育て応援相談員を活用した保育に関する相談支援体制の充実が求められるとともに、幼稚園における預かり保育の拡充や、多様な研修実施による児童館職員の相談スキルの向上など、安心して子育てできる環境整備が望まれました。  そのほか、福祉施設における災害時の避難計画策定に対する積極的な支援、同性パートナーによる医療同意を認める医療機関の周知、当事者や家族の声を十分に反映したひきこもり支援策の推進、災害時のペット同行避難におけるルールの普及啓発、生活習慣病の重症化予防に有効な特定健診・特定保健指導の受診勧奨など、さまざまな質疑や要望がありました。  次に、都市整備領域について申し上げます。  ここではまず、昨年記録的豪雨をもたらした台風第十九号による浸水被害の検証作業が進められる中、改めて多摩川洪水時の樋門開閉操作における課題認識が問われるとともに、新たに配備する高性能排水ポンプ車の効果的運用を初め、マンションにおける止水板設置助成制度の創設、警察との円滑な連携による時機を捉えた交通規制情報の発信など、今後も起こり得る浸水被害を見据えた早急な対策強化が求められました。また、多摩川洪水時における河川水位低下に資する河道掘削の実施や、小河内ダムの事前放流による洪水調整容量の確保など、洪水被害軽減に不可欠な治水対策の早期実施が切に望まれました。  駅周辺まちづくりでは、下北沢駅に関し、長期の工事集中による混乱回避への丁寧な工程周知を初め、将来需要を見越した地下式立体駐輪場の整備、駅前広場における誰もがわかりやすい案内標示の設置や、ユニバーサルデザインを踏まえたスロープの整備など、下北沢の将来像を見据えたまちづくりの進展が求められました。  また、先行取得した区有地活用による千歳烏山駅前交通広場事業のさらなる促進や、まちの将来ビジョン共有を基盤とした下高井戸駅周辺まちづくりの着実な推進、三軒茶屋駅周辺における地下空間を活用したまちづくりの検討など、エリア特性を踏まえたさまざまなまちづくりの提案がなされました。  さらには、都市再生推進法人制度による二子玉川エリアマネジメンツの指定決定を受け、二子玉川地域の防災力向上に寄与する事業のさらなる拡充を初め、制度活用による住民主導のエリアマネジメントの他地域展開や、歩いて楽しいウォーカブル都市の推進など、新たな担い手による一層の地域活性化に期待が寄せられました。  公園整備に関しては、誰もが楽しめるインクルーシブ公園の区内展開や環境負荷軽減に有用な天然芝の活用、利用者視点に軸足を置いた看板標示の創意工夫など、公園の魅力向上に直結する多様な取り組みが提案されました。  公共交通不便地域対策では、交通需要調査のエリア拡大による住民意向の反映や、高齢者の足となり得る新たな循環型コミュニティー交通の導入検討に期待が寄せられました。  そのほか、隣接する災害拠点病院との連携を前提とした上用賀公園整備計画の策定、真の住宅困窮者に届く居住支援制度の改革、みどり33実現に寄与するブロック塀除却後の生垣助成制度のさらなる普及啓発など、さまざまな質疑や要望がありました。  次に、文教領域について申し上げます。  ここではまず、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、区立小中学校が一斉休校となったことを受け、臨時休校中の授業の取り扱いに対する区の見解が問われるとともに、eラーニングの効果的な活用による補習の実施や、区立中学校の校庭開放による運動の場の提供など、休校中の児童生徒が健全な心身を保つための環境整備が求められました。  また、配慮が必要な児童生徒への食の支援や、給食用食材事業者に対する補助事業の早急な検討など、幅広い視点に立った継続的な区の支援が求められるとともに、学校再開後を見据え、徹底した感染予防対策の実施が切に望まれました。  学校給食関連では、給食用牛乳の瓶から紙パックへの変更を決めた区の拙速な判断に疑念が呈されるとともに、児童生徒の健康増進を図るための魅力的な給食事業の一層の展開が期待されました。  学校職員関連では、教員の負担軽減の観点から、スクールサポートスタッフに対する区の評価が問われるとともに、部活動支援員のさらなる質の向上や、教員の勤務状況に関する調査の結果を踏まえた人員配置の充実など、教職員の意見を反映した労働環境の早急な改善が求められました。  国際交流関連では、障害のある児童生徒も参加しやすい海外交流事業の実施が望まれました。さらに、多文化体験コーナー、タッチ・ザ・ワールドに関し、不十分な課題把握による事業変更の方向性を示した区の拙速な姿勢がただされるとともに、利用対象を限定した施設活用策の検討や、他自治体における成功事例の徹底した検証によるプログラムの再設定など、子どもたちのニーズを的確に捉えた魅力ある事業の再構築が求められました。  そのほか、定期健康診断の機会を活用した思春期メンタルヘルスケアの実施、区立中学校を核とした地域コミュニティーの醸成、多様なツールを活用した保護者との連絡体制の整備、全区立小中学校への体育館空調設備の速やかな設置、社会教育施設の浸水対策強化による、価値ある資料の適切な管理、区立中学校における過去の体罰事件の事実関係に対する区の認識、里親家庭等に十分配慮した学校活動の実施など、さまざまな質疑や要望がありました。  以上の各部門の審査を経て補充質疑に入りましたが、ここでは各部門の審査で懸案とされた課題が数多く取り上げられました。  まず、新型コロナウイルス感染がいまだ拡大の一途をたどる中、感染拡大の影響を踏まえた今後の財政見通しに対する区の認識が問われるとともに、非常事態とも言えるこの時期だからこそ、区民の生活を守るための機動的な予算措置が強く求められました。また、新型コロナウイルス感染症に対する区の対応を区長みずから発信することによる区民周知の徹底が望まれるとともに、感染拡大に伴うあらゆる事態に対応可能な体制の早期構築や、感染症に便乗した詐欺被害の防止など、刻一刻と変化する状況を見きわめた迅速かつ的確な取り組みが求められました。  行政経営関連では、多様化する区政課題の解決に向け、区のオープンデータを活用した詳細な区民ニーズの調査を初め、ふじみ荘の廃止を前提とした行革手法の是非など、社会の変化に対応すべく柔軟な行政経営改革のあり方が問われました。  災害対策関連では、昨年十月の台風第十九号の甚大な被害を踏まえた風水害対策総点検による新たな取り組み内容の周知徹底や、住民説明会の再実施が望まれるとともに、等々力大橋整備工事とあわせた河道掘削や災害時の円滑なペット同行避難に資する被災動物ボランティアの育成強化など、災害に備えた積極的な取り組みが求められました。  福祉保健領域では、都の補助事業を活用した多胎児家庭に対する支援の強化に期待が寄せられるとともに、いよいよ開設が迫った児童相談所に関し、万全の体制で四月が迎えられるよう総力を挙げた準備の徹底が強く求められました。また、がん患者やその家族の不安解消に資するがん相談窓口の周知徹底が望まれるとともに、合理的配慮による障害者就労の環境整備や、多様なニーズに応える障害者施設の整備促進など、区民生活を支える福祉施策のさらなる推進が求められました。  そのほか、男性DV被害者等に対する相談体制の構築、ICT等の活用による教員の業務負担軽減、区と外郭団体の財務状況の透明性確保に資する連結財務諸表の改善、世田谷の灯プロジェクトを通じた平和の意義の伝承、子どもたちの安全確保に資する情報配信における連携強化、地域住民等の意見を踏まえた駅周辺まちづくりの一層の推進など、多岐にわたっての質疑や要望がありました。  このようにして、延べ七日間にわたる審査を終了し、各会派の態度表明に入りましたところ、自由民主党、公明党、世田谷立憲民主党社民党、無所属・世田谷行革一一〇番・維新、Setagayaあらた、生活者ネットワーク、減税せたがや、レインボー世田谷、世田谷無所属、都民ファーストの会、区民を守る会、無所属より「一般会計外四件の予算案全てに賛成する」、日本共産党より「国保会計、後期高齢者医療会計には反対し、外三件には賛成する」との表明がありました。  引き続き採決に入りましたところ、議案第一号、第四号及び第五号の三件はいずれも全員異議なく、議案第二号及び第三号の二件はいずれも賛成多数で、それぞれ原案どおり可決と決定いたしました。  以上をもちまして、予算特別委員会の報告を終わります。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で予算特別委員長の報告は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 これより意見に入ります。  意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により八分以内といたします。  二十三番中里光夫議員。    〔二十三番中里光夫議員登壇〕(拍手) ◆二十三番(中里光夫 議員) 日本共産党世田谷区議団は、令和二年度世田谷区一般会計、介護保険事業会計及び学校給食費会計予算に賛成し、国民健康保険事業会計後期高齢者医療会計予算に反対の立場で意見と要望を申し述べます。  新年度予算の中で、児相や「うめとぴあ」開設は、区の総力を挙げて長年取り組まれた事業です。子ども及び区民の命と健康を守るための積極的な基盤整備と施策を評価します。  また、災害対策は、昨年と同様の事態を防止するための至急の対応を求めます。我が党は、おおむね暮らしと、特に子育て応援の積極的予算と考え、賛成するものです。こうした区政運営は、今般の感染拡大において、一層その重要性が増しています。  昨日、区長が区民へ向けて発信したメッセージでは、感染防止とともに、子どもでは、成長、発達、学習の保障、高齢者では、健康維持、孤立防止を図る、そして区民の健康福祉の向上に責任を持つ自治体の長として責任を果たす、区民生活に与えている影響を直視し、実効性ある対策を講じると表明しました。この姿勢を評価し、引き続き区民生活と福祉を守る基礎自治体の役割発揮を強く求め、以下、意見と要望を申し述べます。  まず、コロナウイルス感染拡大に対する区の対応についてです。  感染拡大に伴う深刻な影響が広がっています。予算質疑を通じ、我が党は、今般の非常事態の区政運営の基本に四点を求めました。  第一に、区民生活、福祉を守ることを根幹に据えること。  第二に、区民生活の実態を把握し、従来の枠にとどまらない区独自の迅速な対応を行うこと。  第三に、国や都へ必要な財源措置を求めること。  第四に、区民生活の負の影響の低減と人権への配慮、科学的根拠に基づいた区民への丁寧な説明と理解を求める特別な努力です。  今般、区が示した新たな対策は、我が党の提案も踏まえたものと受けとめ、その上で要望、提案します。  まず、今後の経済対策についてです。  区独自の無利子、無担保、無保証融資が示され、区内業者への支援の一歩と評価します。しかし、実態は深刻です。商店街では、売り上げは三割減、借りても返せないなど、相当厳しい状況です。緊急に区民生活防衛のあらゆる手だてを構築し、区内業者の倒産とリストラ、失業の連鎖防止を経済政策の大きな目標に据える必要があります。まず、早急に補正予算を組むなど、追加対策を求めます。国保料など社会保険料の減免、納税の猶予、延滞料金の減免などの措置を求めます。また、国保の傷病手当制度の速やかな条例提出を求めます。さらに、国や都へ社会保険料減免、猶予の財源保障、また雇用調整助成金の全額保証及びフリーランスなどへの所得補償制度創設等を求めていただきたい。実現のため、区長会で要請できるよう、区長のリーダーシップ発揮を求めます。  現下の大不況の原因に消費税増税があり、五%減税は消費を下支えし、国民の所得をふやす支援策となります。減税政策について、区としても研究、検討していただき、国への積極的発信を求めます。  次に、今後の財政運営についてです。  我が党の補充質疑で、区は、区民生活を守る、これを優先する。また、行革については、行政経営改革の十の視点に基づき、区民生活への影響を極力抑えると答弁しました。これを基本に据え、新実施計画事業及び公共工事見直しに際し、サービス、福祉の後退にならないか、また、区内産業の活用、保護の観点も踏まえた精査を求めます。なお、政策決定においては、参加と協働を基軸に据えることを重ねて求めるものです。区民の命と暮らしを守るため、我が党も全力を尽くす決意です。  次に、区政の重要課題について五点申し述べます。  第一に、高齢者施策では、感染拡大による介護崩壊とならないよう、区は実態を把握し、国や都へ必要な財源、施策と区独自対応を求めます。人材確保のため、処遇改善、イメージアップ等総合的対策強化を求めます。またセーフティーネットともなる特養ホーム等基盤整備の積極的推進を求めます。  第二に、子ども・教育施策では、深刻な経済不況で、保育需要のさらなる増大が見込まれ、整備計画の上方修正など、先手の対応を求めます。保育の質を根幹に据え、認可を中心とした保育整備を求めます。全ての保育施設での保育の質を守るため、人員確保など年度途中でも機動的対応を求めます。児相移管後、子どもの育ちのセーフティーネットとなる区立保育園の役割は大きく、国や都へ公立園への財政支援を働きかけるよう求めます。学校分野では、感染拡大に対し、子どもの成長、発達、学習保障に、区の最大限の努力を求めます。施策決定において、保護者、子どもの実態を把握し、その意見反映を求めます。公設公営新BOP学童クラブのセーフティーネットの役割が大きく発揮され、引き続き区直営での努力を求めます。指導員確保、大規模化、過密化解消に向け、最大限の努力を求めます。教員の多忙化解消のため、実態調査をもとに対策推進を求めます。学校欠席時の連絡帳持参に関して、保護者負担が大きく、改善を求めます。  第三に、行革についてです。ふじみ荘については、区民の声を聞かない政策転換が明らかになりました。拙速な条例提案は控え、区民の声をよく聞き、ゼロベースでの再考を求めます。図書館の民間活用について慎重に検討すべきです。
     第四に、国保についてです。加入者に多い自営業、フリーランスの方々の経済状況悪化は深刻です。区独自の保険料と子どもの均等割減免の実施を重ねて求めます。  最後に、都市整備分野については、参加と協働の姿勢を改めて貫いていただきたい。千歳烏山駅周辺地区のまちづくりは、住民説明、合意及び情報公開を重視し、地権者、また広く地域住民の参加と協働のまちづくりを求めます。都道五二号線、二六号線など、住民理解は得られておらず、区として主体的判断、対応を求めます。外環道の大深度地下工事の影響で、喜多見を越えた、狛江の野川で、また空気漏れが出現しています。地上部に影響はないとしてきた大深度地下利用の大前提が崩れています。区として事業者に説明会開催を求めるよう強く要望します。  公共交通不便地域対策では、まず令和三年度の砧地区の実証運行を目指し、地域とともに引き続き尽力していただきたい。運休問題、また、運行収入をふやすため、警察、関係機関との折衝など、さまざまな工夫と努力を求めます。  以上、意見とします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で中里光夫議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。  四番青空こうじ議員。    〔四番青空こうじ議員登壇〕(拍手) ◆四番(青空こうじ 議員) 令和二年度予算に賛成の立場から意見を申し上げます。  本定例会では、児童相談所の設置、高齢者の地域活動について質問しました。児童相談所が先頭に立って、さまざまな関係機関と連携しながら、子どもの最善の対応をしていただきたいと思っております。また、元気な高齢者が地域で活躍できるような機会をさらにつくっていただきたいと思います。  さて、私は昨年、第三回定例会で、保護司活動について質問しました。私自身、保護司として活動し、二十三年目でありますが、かねてより保護司会として懸案となっていました対象者との面接場所の確保について、二十八カ所の身近なまちづくりセンターの使用について要望しました。区役所近くの若林には、保護司会の活動拠点の更生保護サポートセンターがあって、面接が行われていますが、自宅からちょっと遠い保護司の方には使いづらいこともあって、要望したところです。保護司の担い手不足も課題で、世田谷区の保護司の人数は少なく、二十三区ではワーストスリーであり、安心して面接ができる場所があることで、担い手の確保にもつながると期待しております。  そうしたところ、早速、三月二日より、二十八カ所のまちづくりセンターが使用できることになりました。こうした迅速な対応をしていただき、保坂区長初め区の関係理事者に心から感謝いたします。  最後になりますが、先日、区立小中学校の卒業式、親は一名まで、来賓なしなど、これまでにない制限のもと行われました。特に卒業生のことを思うと、友達と過ごす三月の最後の貴重な時間が奪われた上に、一生に一度しかない卒業式までこのような形で行われることになり、本当に胸が痛みます。  私は、この一連のコロナ騒動で、休校中に子どもたちが、毎日、当たり前にある学校生活のありがたさを感じることができたことが唯一の救いではないかと思います。子どもと同様に、私自身も、毎朝、通学路で子どもに声をかけ、元気な声を聞くことの貴重さ、大切さをひしひしと感じております。一日も早くコロナウイルス流行が終息し、全ての学校に子どもたちの元気な声が響くことを祈り、賛成の意見といたします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で青空こうじ議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。  七番くりはら博之議員。    〔七番くりはら博之議員登壇〕(拍手) ◆七番(くりはら博之 議員) 令和二年度世田谷区一般会計予算外四件の当初予算案全てについて、賛成の立場から意見を申し上げます。  区民を守る会は、NHKによる悪質な訪問集金活動から区民を守る取り組みの強化を初め、特殊詐欺などの卑劣な犯罪行為や自然災害の脅威から区民を守るための施策や体制の拡充を、また、未来を担う子どもたちを虐待や貧困などから守り、健やかに成長できるよう支援する取り組みの拡充を政策の根本に据えております。  予算特別委員会では、これらの取り組みについて質疑をさせていただき、区からはおおむね前向きな答弁をいただいたところでありますが、誰もが安心して暮らしていくことができる世田谷を目指し、実現に向け、考え得るあらゆる施策に積極的に取り組むこと、そして、これらの実現に向け、今後とも積極的な予算を配分していくことを改めて求めておきます。  最後に、現在、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、各地でさまざまな取り組みが進められております。この国難とも言える事態に、区においても、この議場にいらっしゃる理事者の皆様方を先頭に、保健所や政策企画部門を中心として、教育委員会や子ども、高齢者関係の部署を初めとした全ての部署の職員の方々が夜遅くまで対応に当たっていただいていることに感謝を申し上げます。収束までの道筋はいまだ見えておりませんが、引き続き区民の生命を守るため、区一丸となってとり得る全ての対策を迅速に進めていただくことをお願い申し上げ、以上、令和二年度予算に対する賛成の意見といたします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上でくりはら博之議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。  三番そのべせいや議員。    〔三番そのべせいや議員登壇〕(拍手) ◆三番(そのべせいや 議員) 新型コロナウイルス感染拡大の防止に向けて、小池都知事からも、平日はできるだけ自宅で仕事を行うリモートワークへの要請がありました。都民ファーストの会では、本日予定されていた都議会議員、自治体議員による総会を中止し、電子的に会議、議決を行うことで代替としました。  換気の悪い密室空間、多くの人が密集、近距離での会話や発声が感染拡大のリスクを高めると、厚生労働省の専門家会議では提言されていますが、今まさにこの議場においても、安全性が確保されているとは言い切れません。従来の常識が通用しない事態に、世田谷区役所、区議会においても、従来の延長線上にある対応ではなく、今回を機に常識を塗りかえる対応を改めて提案します。  IOC、東京二〇二〇組織委員会は、東京オリンピックの開催延期を発表しました。区としての独自事業は、開催のめどが立つまで一度全て停止し、改めて開会に合わせた事業へ組みかえる、既に予定している事業は、開会に合わせて延期することを求めます。  学校の完全再開のめども立たず、また、外出自粛の中で、サービス業、エンターテインメント関連産業等への影響が続きますが、子どもたちと子どもがいる家庭が危機にさらされない支援、また、事業者支援については、商店街等の特定の業界団体に向けた支援や、コロナ対策に関連しない不採算事業の延命措置とならぬよう、広くさまざまな事業者、個人が直接支援を受けられる体制とすること、予算捻出のために不要不急な事業を徹底的に排することを強く求め、以上、手短に都民ファーストの会の二〇二〇年度当初予算案への賛成意見といたします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上でそのべせいや議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。  五番ひうち優子議員。    〔五番ひうち優子議員登壇〕(拍手) ◆五番(ひうち優子 議員) 令和二年度世田谷区一般会計歳入歳出予算案外四件全てに賛成の立場から意見を申し述べます。  コロナウイルスによる感染拡大が中国から欧米に広がってきており、事態は刻一刻と変化してきております。日本においても、クルーズ船内の感染拡大に始まり、海外渡航歴がない方への感染が広がり、予断を許さない状況です。東京都では、今週末の外出自粛要請が出されました。この有事において、基礎的自治体である世田谷区は、迅速で正確な情報を公開することが必要です。  PCR検査に始まり、世田谷区内で感染者が出たときの対応については、どのステージになったとしても、その変化に合わせて情報を正確に出すことが重要で、物事の過程をきちんと公開して知らせることが重要と考えます。詳細の情報を得ることで、区民の方の不安を解消することができ、区民はそれに従って行動できます。  このような有事においては、特にネット上でさまざまな情報が流れ、人々の不安をあおります。そのようなときだからこそ、行政が発信する情報が重要かつ価値があります。今後、世田谷区内で感染が確認された場合には、迅速な対応を要望いたします。  また、今回の新型コロナウイルスは、特にイベント産業を中心に、経済にも影響を及ぼしております。学校給食事業者を初め、飲食業など、区内事業者への経済的支援も要望いたします。  そのほか、今回の予算委員会では、行財政改革の視点から、新公会計制度の活用、二子玉川エリアマネジメンツの推進、野球、サッカーの練習の場の確保、医学知識検定、保育園、幼稚園の延長保育、コ・ワーキング・スペースの拡充、また、用賀くすのき公園の喫煙所計画の見直しなど、区民生活に必要な十四項目について取り上げてまいりました。これらの要望の数々を、今後前向きに検討されることを望み、世田谷無所属の賛成意見とさせていただきます。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上でひうち優子議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。  六番上川あや議員。    〔六番上川あや議員登壇〕(拍手) ◆六番(上川あや 議員) 全ての予算に賛成する立場ですが、本日は二つの苦言を申し上げます。  一つ目に、区民不在の事務の形骸化が過ぎないかという点。二つ目に、防災意識を欠く部署が多いのではないかという疑問です。  さきの一般質問では、区が配偶者暴力相談支援センターの機能を整備しながら、区民に対しては一切その看板を掲げず、広報もしていない点について是正を求めました。区民生活領域の質疑でも、区の多様性尊重の条例の持つ被害者救済機能が、同条例の施行規則には一切規定されず、相談対応のフローすら考えられていない点について是正を求めました。  福祉保健領域の質疑でも、区が社会福祉協議会に働きかけ、終活支援事業を立ち上げながら、区民への積極的な広報は一切行われず、当然、利用者もゼロである現状について改革を求めました。  一見ニーズに見合った機能を整備しながらも、その実、対応に当たる規定の整備を怠っていたり、事務のフローの検討すらなかったり、当該の区民に一切広報しないといった事務の形骸化が繰り返し露見される現状に、私は危機感を抱いています。事業は、それを必要とする区民に寄り添う視点から立ち上げられ、当該の区民に知らされ、利用され、実際に効果を上げ、感謝もされて初めて完結するものであるはずが、制度の立ち上げのみで満足する部署が散見され、区民に役立つという原点が軽視をされています。点検を求めます。  第二に、防災への視点です。さきの本会議で、区が昨年も浸水被害の生じた浸水想定区域の真ん中に、区の都市整備領域の大部分、約五百名を移す計画へのリスクヘッジを問いましたが、重要機能の移転だけは着々と決める一方で、出水時の業務継続計画も、人員、物資、資料等の避難計画もこれからという現実に、本来順序は逆ではなかったかと、防災意識の欠如を強く感じます。  区が公文書管理条例を制定する一方で、区の公文書庫の防火体制は極めて脆弱なままであったり、区教委が文化財保存活用方針を立ち上げながら、区の郷土資料館も考古資料室も浸水想定区域に置いたまま、出水時の備え一つない点にも、防災への他人事意識を強く感じます。  全ての所管部が、みずからの事務の防災担当者、責任者であるという自覚を持って、事務を再点検していただくよう改めて求め、私の意見といたします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で上川あや議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により三分以内といたします。  十番あべ力也議員。    〔十番あべ力也議員登壇〕(拍手) ◆十番(あべ力也 議員) 中国発の新型コロナウイルスによる経済的、時間的な損失ははかり知れません。東京オリンピック・パラリンピックの延期決定に続き、全国最多となった東京都での感染拡大で、都知事がオーバーシュート重大局面と宣言し、外出自粛要請をいたしました。今後さらなる拡大があれば、首都封鎖、ロックダウンや、首相による緊急事態宣言も現実味を帯びてまいりました。大規模クラスターの発生抑制継続とともに、サイレントキャリアリスクや、第二波、第三波の感染拡大に危機感を持って備えなければなりません。  しかしながら、さまざまな制約の中でも、区民生活はとめるわけにはいきません。区民の命を守りながら、本予算にはない、考え得るあらゆる支援を、速やかに補正予算等を検討し、個人並びに法人に届けていただくことをお願いをいたします。  この新型コロナウイルスに打ちかつため、その対策に関し、区長を初め理事者の皆さんにお願いしたいのは、中途半端な対策で取り返しのつかない最悪の事態を招かないために、今何をすべきか、勇気を持って決定し、機動的に実行していただきたいということです。現状のような非常事態においては、当然あらゆる知見をもとに責任を持って判断されるのでしょうから、私は揚げ足をとったり、批判のために批判するのではなく、行政の判断を信頼し、全面的に支持、協力したいと思いますので、その期待にしっかりと応えていただきたいと思います。  さて、天台宗を開かれた伝教大師最澄の教えに、一隅を照らす、これすなわち国宝なりという言葉があります。一隅とは、今あなたがいる、その場所です。照らすとは、あなたが置かれている場所や立場で、家庭で、地域で、そして職場で、あなたのぬくもりと力を発揮し、一人一人がベストを尽くして幸せな社会づくりに貢献しようとの教えです。これはまさに現代の公共に求められる社会福祉の精神で、千二百年前から願われ受け継がれてきたことにほかなりません。  令和二年度の予算決議に当たり、全ての職員が、区長を先頭に、一隅を照らすという心を持って区民福祉の向上に邁進されますことを求め、賛成の討論といたします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上であべ力也議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により八分以内といたします。  十三番田中みち子議員。    〔十三番田中みち子議員登壇〕(拍手) ◆十三番(田中みち子 議員) 生活者ネットワーク世田谷区議団を代表し、令和二年度一般会計予算外四件全てに賛成の立場から意見を申し上げます。  新型コロナウイルスの感染が世界的な規模で拡大し、東京都の感染者も急増する中、復興五輪の旗印のもと招致した東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック大会は延期されました。震災や原発事故の方々に寄り添うように、聖火リレーの火が福島県にとどまります。取り残されたと感じている方々への思いを新たに、さまざまな難局を乗り越え、真の復興五輪となることを心から祈ります。  令和二年度の予算は、一般会計予算として過去最大の約三千二百七十七億円となりました。避難所への非常用電源や災害時の情報伝達の改善など、昨年の台風被害を契機とした対策強化が盛り込まれていますが、これだけでは不十分です。温暖化が進むにつれ、感染症、洪水など、人類に及ぼす影響は格段に増してくると言われています。これらの現実を直視し、将来を見据えた対策が必要です。気候変動非常事態宣言を行い、地球温暖化に起因する諸問題への緩和策と解決策を区民と協力のもとに進めることが重要です。再生可能エネルギー率を高めるなど、脱炭素へ向けた取り組みを強化するとともに、私たちが持続可能な社会に向けて、今何を選択することが問題の解決につながるのか、誰一人取り残されない社会の実現に向けた行動を見据えた対策を進めてください。  一方で、新型コロナウイルスの感染症拡大による区内経済への影響は避けられず、今後の区財政についても大きく見直しが迫られます。当初予算の範囲内で無利子の感染症対策緊急融資制度の素早い実施を示したことを評価します。障害者や子育て支援、介護など、区民生活に欠かせないサービス継続への支援も視野に、早急な補正予算の検討も必要です。今後も、区民の暮らしを守るために欠かせない支出を第一に確保した堅実な財政運営を求めます。  また、WHOがパンデミックと認めた現状を踏まえ、感染症の拡大に伴う危機的状況を前提とした対策が必要です。今、東京都が都市封鎖を行う可能性も出ています。移動を制限した感染防止策を進めれば、経済は停滞し、難しいかじ取りが求められます。看護師、人工呼吸器などが絶望的に足りないイタリアの医療崩壊などの現状を教訓に、区としても、最悪のことが起こることを想定した計画が必要です。  しかし、身近な感染者が少ないせいか、危機意識を持ち続けることが難しいと感じます。先週末は大変温かく、桜も五分咲きだった砧公園は、飲食を伴う人の輪が多く、コロナ感染症拡大を防止するための飲食自粛を求めるチラシや放送がむなしくもありました。やっと東京都は、今週末の外出自粛を決定しました。私たちも、サイレントキャリアであるかもしれないといった危機感を高め、世田谷区としても東京都や医療機関との役割分担を明確にしたリスクマネジメントが必要です。  さらに、突然の一斉休校で、子どもたちが友達と過ごす場、学びの場から引き離されました。この間、校庭の開放や給食の休止に伴う食の支援への拡充がなされましたが、必要な子どもへ確実に届いているのか、課題が残ります。今後は、関連部署としっかりと連携し、子どもの権利擁護や、子どもの最善の利益が保障された体制の強化が必要です。また、学校給食にはできるだけ有機食材を使用するなど、子どもの食の安心安全への対策も進めてください。  こうした状況下、いよいよ四月から世田谷区立の児童相談所が開設します。養育家庭をふやす取り組みとともに、子どもアドボカシーが保障された体制を整え、地元の情報を一番よく知る子ども家庭支援センターや、東京都を初めとする全国の児童相談所とも密接な情報共有を図り、切れ目のない児童保護行政を実現してください。  海の生態系に深刻な影響を及ぼす海洋汚染の問題も待ったなしです。香りの害、香害のもととなる香りを包むマイクロカプセルや、人工芝などプラスチック製品の使用抑制も必要です。また、プラスチックは石油です。今後もごみとして燃やし続けることは、パリ協定の達成とも相入れません。レジ袋の有料化は、プラスチックごみ削減の第一歩です。マイバッグの持参率を高めることや、ペットボトルの削減に向け、マイボトル対応の給水機の設置と周知を同時に進めるとともに、今こそごみの発生抑制と容リ法に基づく分別回収を行うことが必要です。  地震災害や洪水対策でも、区民一人一人の災害対策の向上には、危機意識を目に見える形で周知することが必要です。区はハザードマップを改定し、全戸配布する計画です。区民がどのような場合に、いつ、自分はどこに避難して、ペットも含めた家族のために何を備蓄すればよいのか、きちんと伝わるよう、最大限の工夫と努力を求めます。  犯罪被害者支援については、相談窓口体制の一本化や専門性のある職員を位置づけることはもちろんですが、被害者の相談件数の約過半数以上を占める性被害については、ほかの被害者と分けて対策を立てることが必要です。また、犯罪によっては、加害者も被害者であるという認識のもと、世田谷区独自の対策が進むよう取り組むことを求めます。  最後に、二〇二〇年度は、地域行政制度の条例化に向け検討が進みます。各地区のまちづくりセンターが地域福祉、防災、地区の参加と協働のプラットフォームとしての三つの役割をどう果たしていくのか、現場に根差した議論が必要です。町会・自治会だけに負担を負わせない、さまざまなステークホルダーが参加できる地域運営の形を示す条例となることを求め、生活者ネットワークの賛成意見といたします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で田中みち子議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。  八番佐藤美樹議員。    〔八番佐藤美樹議員登壇〕(拍手) ◆八番(佐藤美樹 議員) 令和二年度一般会計外全ての予算に賛成の立場で、Setagayaあらたの意見を申し上げます。  今定例会の始まった先月十二日より、新型コロナウイルスの影響は深刻さを増し、今回提示された予算編成時、予算書の冒頭にあった景気回復が見込まれる状況から一変しました。特に東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック開催の一年程度延期による経済、産業への影響は深刻であり、区としても区民生活へのダメージをいかに食いとめるかが待ったなしの状況です。予算編成時には想定しなかった厳しい財政状況に対し、的確な状況判断とスピーディーな政策の意思決定を求め、以下、提案と要望をいたします。  新型コロナウイルスにより、ICTを活用できている自治体とそうでない自治体によって、打てる手の差異が浮き彫りになりました。学校の授業のかわりに子どもたちのタブレット授業、窓口で対面手続をしないかわりに、オンラインやマイナンバーの活用での手続、そして職員の方たちの在宅勤務を可能とするテレワーク等々です。
     区政運営におけるICT活用を見直し、各領域の政策に反映させるためには、こうしたことに知見を有するトップが必要です。今回、厳しい財政状況の中、副区長三人目を採用するのであれば、区政運営の抜本的かつ庁内横断的改革につながる人事を求めます。  新型コロナウイルスにより区民生活への影響は多大なものがありますが、こうした中でも区民生活は続いていくわけで、区民が希望を持てる区を運営する責任が一層重きを増しています。  区民生活領域において、区の地域行政制度については、平成十七年度、地域行政改革により地区の職員数が減少し、区民対応のレベルが下がりつつあり、現場があることの強みを生かし切れていないという課題を取り上げました。今回の地域行政制度改革においては、三つのテーマ、一、虐待予防、二、認知症対応のまちづくり、そして三、職員のレベルアップを主な目的とすべきです。  また、四月から児童相談所開設となります。一時保護所を含め、児童相談所業務は、新型コロナウイルスいかんにかかわらずスタートします。これらの新たな機能と既存の子ども関連の機能、地域の資源とが有機的に協働していくことで虐待ゼロを目指していくこと。そのためには、転入者の情報をいかに地域につなげていくかも課題です。  認知症については、認知症とともに生きる希望条例を掲げるわけですから、誰もが安心して暮らし続けられるまちを目指して、区民とともに地域社会のあるべき姿を描き、その実現に向けて取り組むべきと考えます。  また、感染症対応に追われている中でも災害は起こり得ます。昨今の気候変動では、大型台風、そして首都直下型地震などへの備えを並行して進めていかなければなりません。  企画総務領域でハザードマップの矛盾点、すなわち土砂災害警戒区域と記されながらも、その警戒区域に敷地の一部がかかる施設が避難所として記載されていた点を取り上げました。この矛盾点の解消とともに、避難所、緊急避難場所などの用語の定義など、新しいハザードマップの改良が必要です。また、限られた財源の中、災害に強く耐震性が高い基盤への再構築を求めます。  今定例会中、一斉休校、休校延長と、児童生徒、また、その保護者家庭にも大きな影響がありました。また、きのう新たに、学校再開については再検討とされ、学校再開のめどが立たないまま新年度を迎えようとしています。福祉領域で取り上げた子どもの居場所という視点、また、文教領域で取り上げたこどもをまもろう一一〇番で広がる、地域で子どもを守る力、これら子どもたちの健全な育成のために必要な視点、要素について、困難な状況であっても、できる限り工夫をし続けてください。  四月以降の意思決定については、学校現場への情報伝達をなるべく速やかに実施すること、また、この情報伝達部分においても、従来の電話による伝達でなく、メールなどICTを活用してスピーディーな対応を求めます。  今定例会代表質問の際、「生き残れるのは変化に適応できるもの」というダーウィンの言葉を引用しました。この苦境を乗り越えていくために、ともに知恵を絞り、変化に適応する必要があることを最後に申し添え、賛成意見とします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で佐藤美樹議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。  四十六番大庭正明議員。    〔四十六番大庭正明議員登壇〕(拍手) ◆四十六番(大庭正明 議員) 無所属・世田谷行革一一〇番・維新は、令和二年度世田谷区各会計予算について賛成し、意見を述べます。  まず最初に、予算委員会における私たちの会派への答弁は、一部を除き、決して許せるものではありません。また、区長の緊張感のなさは、今さらの感でもありませんが、今般の新型コロナウイルス感染が拡大する非常事態においても馬耳東風であり、残念のきわみであります。  政治は言葉であります。不用意な言葉、あるいは雑な表現、事実誤認、さらには事実と異なる答弁というものがもたらす損失は行政不信であり、つまるところ、自分たち公務員に二重三重の苦労を伴って返ってくるのであります。  これから来るかもしれない新型コロナウイルスの感染爆発、そして予想される緊急事態宣言。そうなれば、多くの区民が巻き込まれるパニック状態に何が信じられるのか。身近な行政が信じられなければ、まさに行政崩壊であり、国レベルでは国が滅びかねません。ゆえに、不用意な言葉、雑な言葉、不正確な言葉、そして事実と異なる言葉については、議会は厳しくチェックしていかなければなりません。  行政執行に携わる皆さんに、いま一度、反省自戒を強く求めるものです。  さて、世田谷区が直面している災害対策は、現在の新型コロナウイルスだけではありません。刻々と迫りくるであろう首都直下地震であります。また、記憶にも新しい台風被害というものもあります。  我々は、人口が九十万人を超すはるか以前より、災害対策の中枢機能の抜本的強化を主張してまいりました。今般の新年度予算において、ようやく目に見える形で始まります。  新庁舎などという言い方は、手段をあらわしているにすぎません。目的はあくまでも、新型コロナウイルス感染対策からも加速されるべき災害対策の中枢機能の抜本的強化であります。今後、財政的に苦しい状況が来ることは必定ですが、何としても多くの区民を災害から守るためにも、本来の目的に沿って着実に実行していただきたいと思います。  それにも増して、世田谷区役所のICT化のおくれは、教育分野、また区内産業分野等を通じて、足を引っ張っているのではないかと考えられます。セキュリティーの問題はありますが、やれるところからどんどんやっていくことで、無駄な作業を減らし、有意義な事業に人的資源を集中させるべきだと考えます。  また、間もなくスタートする世田谷区立児童相談所については、新型コロナ感染拡大での船出となりますが、困難は百も承知の上で設立ですので、頑張っていただきたいと思います。  いずれにしても、現在はまさに新型コロナウイルスの新たな震源地に東京がなるかもしれない状態にあり、正直なところ、あすさえ、世田谷区民の生活がどうなるのかわかりません。  令和二年度の予算のあり方も、補正予算も、新型コロナウイルス感染拡大次第というところがあります。また、繰り返しますが、首都直下地震や台風被害が重なることもあり得ることです。考えたくもないことですが、そのことについて備えるのが行政の役割であるということを強く申し上げて、無所属・世田谷行革一一〇番・維新の意見といたします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で大庭正明議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。  二十一番いそだ久美子議員。    〔二十一番いそだ久美子議員登壇〕(拍手) ◆二十一番(いそだ久美子 議員) 世田谷立憲民主党社民党区議団は、令和二年度世田谷区一般会計予算、その外四件について、全てに賛成の立場から意見を述べさせていただきます。  我が国の経済情勢は、新型コロナウイルスの感染拡大によって大きな影響が出ており、個人所得の減少と消費税増税による消費の落ち込みとあわせて、より一層深刻な状況になり得ると懸念されます。  本区は、人口増に伴い全体としては一定の税収増が見込まれるものの、ふるさと納税による税源流出で七十億円近いと予想される減収は看過できず、歳入増・歳出削減策を講じる必要があります。キッチンカーなど税外収入策の採用、プレミアム商品券の見直し、既存事業を民間委託している場合の効果検証などを求めましたが、ふるさと納税に関しては、制度設計自体の改善を国に求める必要があります。  このような厳しい状況下で、副区長を三人体制にするのであれば、特別職の報酬総額や登用者について区民が納得し得るものでなければなりません。  今最も懸念される新型コロナウイルス感染拡大への対応については、さまざまな角度から指摘しました。学校休校により、学童クラブやBOPに子どもが殺到する事態に対しては、学校施設を活用して密集度を下げると同時に、支援に回る教員の労働時間にも配慮が必要であることを指摘、小中学校の屋内体育、合唱など、感染リスクの高い授業内容の見直しを求めました。  産業において、経営者は資金繰りが悪化、非正規社員の雇いどめ問題が発生しており、相談窓口設置とその周知を求めました。これらの事態が招く不安感への心のケアも必要です。  幼稚園、保育園からは医療用消耗品不足の声が上がっており、区の備蓄マスクの配分を急ぐよう要請しました。  災害については、昨年の台風被害時の反省点を踏まえ、多摩川流域の浸水防止のための堤防整備や河床掘削の工事推進と、避難所運営には障害者や高齢者を受け入れる福祉避難所を整備すること、災害廃棄物のストックヤードの確保、町会とマンションと区が防災三者協定を結び、支援物資や防災訓練で協調すること、被害が大きかった玉川地域の都市再生推進法人二子玉川エリアマネジメンツで防災促進を図ることなどを提案しました。  危機管理対策としては、特に区立小中学校への緊急連絡については、従来の手法を見直し、情報伝達手段を刷新する必要があります。  企画総務領域においては、SDGsの理念に基づき、人材育成、特に女性の管理職比率を指標とし、女性活用を区の戦略に位置づけることを提案しました。  地域産業でも知財戦略が推奨される昨今、世田谷区もみずからの知的財産を一元的に管理、世田谷のブランド力を強化すべきこと、新庁舎建設など大型案件を控えての入札の公平性を厳しく監視すること、災害備蓄品など購買に関し、仕様書の中にある物品の単なる踏襲をやめ、その都度見直していくべきことなどを指摘しました。  区民生活領域におきましては、地球温暖化、気候変動問題などについて、熱帯林型枠合板の使用制限を指摘し、区は環境配慮計画への反映と、今後の公共施設建築などでの合法材使用を目指すとしています。  原発廃炉計画を環境エネフェスタなどで区民に周知し、プラスチック・スマートプロジェクトの一環として、使い捨て傘袋から使い回し傘袋への転換を区内二十施設で進めることを確認しました。  経済産業分野では、建設業界の課題について、キャリアアップシステム制度を区が支援すべきと指摘、事業者に労働報酬下限額を遵守させる公契約条例の実効性を高める取り組みを求めます。  男女共同参画社会を目指していても、依然として就労機会の男女格差は解消していません。区で四月から始まる会計年度任用職員制度においても、男女の格差を助長しないよう条件整備を求めました。  起業拠点のものづくり学校について、事業の成果指標を定めると同時に、子どもたちの職業体験の場としての機能を求めます。  東京オリンピック延期が決定した本年は、区民や子どもが国際交流を感じられるよう、海外姉妹都市の物産販売、文化交流の取り組みを要望します。  DVの根絶に向け、相談者に寄り添うDV相談のあり方へと改善をし、庁内連携し、配偶者暴力相談センター機能の充実を進めることを求めます。  福祉保健領域では、本年度開始するフォスタリング事業について、地域との連携を進め、また、里親登録数を成果目標とするよう要望しました。  精神科長期入院者の地域生活移行に関し、自立を促すためのセルフプランの重要性を認識して、区職員が不当に事業者プランへの勧奨をしないことを求めました。  子ども虐待対応では、子どもの一時保護の際に、DV被害者の救済も視野に入れた対応が必要です。また、児童相談所のジョブローテーションでは、教育分野も含めた取り組みを求めます。  医療的ケア児のケア担い手の育成についても具体策を確認、連絡協議会に幅広い当事者と保護者の参画もしくは意見聴取の場を設けることを提案しました。  障害のあるなしにかかわらず、ともに学び、働く共生社会の実現に向けて、合理的配慮を区の政策全体の視点とすること、そのためにも、障害者差別禁止条例の制定を求めます。  都市整備領域では、みどり率三三%を目指す世田谷区の緑化施策について、緑化助成の制度のさらなる周知と、所有する生け垣や屋敷林の維持に苦慮する高齢者宅などへの支援策を確認しました。  住宅政策では、精神障害の方の居住支援、長期入院者の地域移行を支える物件紹介に課題があると指摘しました。生活支援や福祉サービスのバックアップがあることを周知するなど、共生社会への啓発を促しました。  また、下北沢駅前広場の整備に関しては、ユニバーサルデザインの早期促進を求めました。  文教領域については、給食の安全性について、既に実施されている放射性物質測定検査の方法見直しを要請しました。また、紙パック牛乳への変更については、契約の問題点を指摘、瓶牛乳供給の復活に向け検討を要請しました。  インクルーシブ教育の実現では、子どもの就学先については、本人や保護者の意向を尊重することを強く求めました。  ジェンダー平等教育については、フィンランドなど先進国を参考に、性別に関する固定観念の払拭を目指す教育のあり方などを提案しました。  環境教育については、地域団体と小中学校で共同して、身近な環境保全活動を行うメリットについて言及しました。  里親事業が区に移管されるに当たり、学校現場においても、多様な家族に対応する配慮を求めています。  「Touch the World」については、内容及び運営方法の問題点を指摘、英語を使える拠点として多くの子どもに積極的に活用してもらうために、他の成功事例に学び、抜本的な改革をすべきです。  これらを推進するためにも、学校現場における教育の担い手である教員の働き方改革についても、両輪で進める必要性をあわせて申し述べております。  東京オリンピック・パラリンピックの延期が決定されました。区政における関連予算を無理やり消化することがないよう指摘もしました。区は、東京都、国と連携して新型コロナウイルス対策に取り組み、適切な予算執行と体制整備に取り組むよう強く申し入れ、我が会派の意見開陳といたします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上でいそだ久美子議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。  十九番福田たえ美議員。    〔十九番福田たえ美議員登壇〕(拍手) ◆十九番(福田たえ美 議員) まず冒頭に、新型コロナウイルス感染拡大を防ぎ、区民の命を守るため、連日、不眠不休でその対応に当たられている全ての職員の方を初め、関係者の皆様に心から感謝と御礼を申し上げます。  二十四日に、東京五輪が一年程度延期されることが発表され、さらに二十五日には、東京都が感染爆発への重大局面を迎えていることから、今週末の不要不急の外出自粛が発表になり、区民の日常生活を取り巻く環境は大きな支障を受けています。  全世界の感染も日に日に拡大し、WHO、世界保健機関の発表によりますと、新型コロナウイルスの感染が確認された国は、二十六日時点で百八十二カ国、感染者数は五十万人を超えました。さまざまな分野、方面に及ぶ甚大な影響を目の当たりにするに私たちが、常に新しい感染症の脅威にさらされていることを改めて突きつけられていると認識しなければなりません。  それでは、令和二年度世田谷区一般会計予算外四件の特別会計に賛成の立場で、公明党世田谷区議団の意見を申し述べます。  二十六日内閣府が発表した月例経済報告では、六年九カ月ぶりに回復の文言が削除されました。政府が強調してきた戦後最長の景気回復は転換点を迎え、新型コロナウイルス感染拡大による景気の後退局面に入った可能性が強まってきております。  そうした背景を踏まえると、今後の本区の財政運営についても、さらなるめり張りのある予算配分が求められます。必要な事業に対して、公共で担うべきなのか、民間に委ねるのか、また、公民連携による相乗効果を生み出すのかを明らかにしていくと同時に、行政の責任と区民の責任の基準を明確に示すことによって、財政の規律を維持していくべきと考えます。新公会計制度導入を機に、次の決算からフルコスト情報をもとに分析、検証を踏まえ、評価を行っていくべきです。  特別区という慣習化している特異な行政構造に決してさいなまれることなく、前例を打ち破る、予定調和を突き崩していく発想の転換こそが健全な財政運営の鍵を握るのではないでしょうか。  さて、予算特別委員会において、各所管で取り上げました個別課題は、今後注視してまいりますが、我が党として最重要課題として捉えている施策について、五点にわたり申し述べます。  第一に、新型コロナウイルス対策についてです。  この間、区は十一日より、社会保険労務士による臨時労働相談窓口を開設し、その対応を始めました。さらに、学校給食休止に伴う困窮家庭への食の支援が、十六日より二十五日までの間、二百四十七世帯に緊急的にお弁当の配達を実施するなど、公明党が求める改善策に迅速に対応されたことを評価いたします。  今後、一斉休校から春休みを経て新学期が始まります。学校再開後に重要なのは、集団感染を防ぐ安全対策とあわせて、学童クラブなどとの連携により、特に小学新一年生の登下校時の安全確保を求めます。  また、事業活動に多大な影響を受けている中小・小規模事業者や個人事業主などに対する区の新たな融資制度は、手続の簡素化や利用条件の柔軟な対応とともに、経営不振に陥らないよう、的確な実態把握に努め、国、都、区の支援メニューなどの活用につながるよう対応を求めます。  第二に、防災・減災対策についてです。  昨年の台風十九号による甚大な被害が発生した多摩川流域の治水対策については喫緊の課題であり、国、都、流域自治体が緊密な連携のもと、迅速に取り組むことを求めます。  さらに、行政のタイムラインの作成、区民のマイタイムラインの普及啓発、災害時の適時適切なエリア情報提供の拡充についても、最重要と考えます。  特に自力での避難が困難な高齢者、障害者の避難支援用の個別支援計画作成については、福祉専門職の活用が有効です。まず、出水期が近づく多摩川河川流域の要支援者を対象に、モデル実施するなど、来年度中の着手、検証を経て、全区展開への道筋を示していただきたい。  第三に、気候変動に立ち向かう環境対策についてです。  二〇三〇年までの十年間で持続可能な開発目標、SDGs達成に向け、区に専管組織を設定し、区民と事業者と区が協働で取り組む姿勢をアピールできるよう、防災・減災と環境を軸にターゲットを定め、見える化を推進していくべきと考えます。  その上で、その一つである食品ロス削減の取り組みは、全国に先駆けて本区で取り組んできた事業です。食品ロスは、貧困や社会の経済的損失を深刻化し、その流通過程において、CO2が排出され、環境負荷が大きいことが問題となっています。今般、区より策定に向けたロードマップが示されたことを評価するとともに、来年度中の食品ロス削減推進計画の早期策定を求めておきます。  また、世田谷版RE一〇〇に向けた取り組みについては、気候変動を食いとめるために、区民と一体となって地球温暖化対策に取り組む姿勢を示すことが重要と考えます。  我が党が求めてきた公共施設への大容量ポータブル蓄電池と区民向け蓄電池の導入助成が予算案に盛り込まれたことを評価するとともに、区民が自然の力を取り入れた住まいづくりとして、地球温暖化対策に取り組むことができるよう、太陽光発電設備などのさらなる普及を求めます。  第四に、産み育てやすい子育て支援についてです。  今定例会にて取り上げました多胎児支援につきましては、産後ケア事業の拡充を含め、多胎児の家庭に特化をした支援メニューの早急なる創出を求めておきます。双子、三つ子などの多胎児の育児の困難さは出産直後から始まりますが、産前からその実情をイメージすることはできません。よって、心身ともに疲弊した母親が不安や孤独感にさいなまれ、子どもを虐待するケースが顕在化をしています。東京都の来年度における支援事業も活用し、経験者による多胎児家庭へのピアサポート相談事業へ乗り出すべきと訴えておきます。  また、子どもたちが安心して暮らせる児童虐待がないまちをつくるために、我が党がこれまで長年求め続けてきた児童相談所が、いよいよ四月一日に開設となります。開設準備に当たられてきた職員の皆様の御尽力に敬意を表するとともに、一人も置き去りにされることがないよう、児童相談所を中心に、子ども家庭支援センター、児童館を初めとする全ての子どもの施設従事者の方々のきめ細やかな連携強化を求めておきます。  第五に、高齢者施策についてです。  初めに、この四月に待望の保健福祉医療総合プラザ「うめとぴあ」がいよいよオープンになります。同施設には、我が党として推進し、平成二十七年四月施行したがん対策推進条例に基づき、がんの早期発見に向けた取り組みの推進、がん患者や家族への支援の充実につながるがん検診、がん相談の充実が具現化される拠点となります。予算委員会でも確認をさせていただきましたが、がん拠点病院のない本区にとって、区民に寄り添う福祉と医療の相談窓口の充実を改めて求めます。
     また、「うめとぴあ」内に設置される認知症在宅生活サポートセンターを中心とした初期集中支援チームの本格的な活動が四月から始まります。世田谷区認知症とともに生きる希望条例の制定に向けては、認知症当事者の方々の尊厳を保持し、自分らしく生きることができるよう、具体的な行動につながる推進計画の策定を求めておきます。  最後に、この三月末日をもって定年退職されます職員の皆様方におかれましては、長年にわたり区政に御尽力されましたことに心より感謝を申し上げ、公明党世田谷区議団の賛成意見といたします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で福田たえ美議員の意見は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 続いて、意見の申し出がありますので、発言を許します。  なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。  四十九番おぎのけんじ議員。    〔四十九番おぎのけんじ議員登壇〕(拍手) ◆四十九番(おぎのけんじ 議員) 自由民主党世田谷区議団を代表し、令和二年度一般会計歳入歳出予算外四件に賛成の立場でありますが、かつてなく厳しい区政運営が強いられる一年となることに対する我が会派からの見解、要望を含め、意見を申し上げます。  新型コロナウイルスの感染拡大に歯どめがかかりません。今月二十三日には、WHOからパンデミックは加速しているという認識が示され、けさの時点で感染者は五十万人以上、死者は二万人以上に上ります。日本国内においても、一昨日、小池都知事が、東京都が感染爆発の重大局面にあると表明し、今週末の不要不急の外出自粛を求め、また、きのうは改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づく政府対策本部が設置されるなど、全く予断を許さない状況が続いています。  そのような中、感染拡大に伴う対応に、休日を返上し、また昼夜を問わず奔走されている職員の皆様に、まずは感謝申し上げます。  さて、去る二月二十七日、安倍首相が新型コロナウイルス感染対策本部にて発表した全国一斉休校要請について、さまざまな自治体の首長がメディアに登場し、対応方針について述べていました。  リーダーの本質は危機のときにこそあらわれると言います。政府からの要請は突然かつ急を要する内容であったものの、限られた時間の中で、みずからの責において即断即決の対応策を示す首長の姿を見るにつけ、大変頼もしく思うと同時に、こうしたリーダーの迅速機敏な決断が、職員を初めとする自治体関係者、また地域住民の抱える戸惑いや不安を少なからず和らげるのだと感じました。  翻って、この間の保坂区長は、ここがたたきどころとばかりに、連日連夜、政府の対応を批判するツイートを繰り返すことに御執心でありました。長年かけて獲得した八万六千人のフォロワーから、いいねやリツイートを稼ぐことはさぞかし気持ちがいいでしょう。しかし、あなたは八万六千人のフォロワーを抱える保坂展人である以前に、九十二万区民を抱える世田谷区の区長であり、危機対応の渦中にある責任者なのであります。あなたが今、区長としてなすべきことは、九十二万区民の代表として、区民の生命と財産を守るという原点に立ち返り、当事者として、この難局をいかに乗り越えていくかを速やかに考え、決断し、その具体的対応策を区民に示すことであり、この事態をあたかも他人事のごとく、オンライン上で評論することでは断じてありません。  感染拡大に伴う国民生活への影響範囲はいまだ定まらず、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの来年夏への延期も決定されました。この一年は過去例を見ないほど難しく、厳しい区政運営を強いられることは間違いありません。  保坂区長におかれましては、先ほど指摘したような私心は捨ておき、区民生活を守るため、適時的確な決断をすることに集中し、緊急事態における区長としての職責を全うしていただくことを強く求めるものであります。  また、感染拡大に伴う企業活動や消費の停滞により、来年度においては、予算どおりに歳入を見込むことが既に難しく、景気悪化による区財政への影響が看過できない状況に陥ることが確実視されます。このような状況下で来年度最も優先すべきは、国が打ち出す各種対策が速やかに区民、また区内事業者に行き渡るよう、機動的な措置をとれるようにしておくことであります。中でも地域経済を支える中小零細企業への資金繰り支援など、経済対策は少しのおくれが命取りになり得ます。そのことを肝に銘じ、速やかな対応をするよう求めます。  そして、機動的な財政出動をするには、我が会派が繰り返し申し上げてきた行政経営改革及び事業の見直し、縮小、廃止を前提とした財政マネジメントを区政運営の中核に据え、実行することが大前提となります。また、コロナショックの打撃をもろに受けるのが再来年度予算であります。その予算編成が始まる夏までには、全庁的に事業の大幅見直しを断行し終えていなければなりません。しかしながら、保坂区政の代名詞とも言え、長年行政コストの膨張、財政の硬直化に貢献してきた出口戦略なき弱者対策、対症療法的抱え込み事業の数々が、事業見直しにおいて、重い足かせとなることは間違いありません。  また、スズメの涙程度の行政経営改革の実績やお粗末きわまりない事業評価結果を見るに、今後限られた時間の中で、事業の取捨選択、見きわめが本当にできるのか、大きな不安を抱かざるを得ないというのが正直なところでありますが、迅速、果断なトップダウンによる英断を期待するものであります。  リーマンショックの際には、平成二十一年度に緊急見直し方針を定め、実施計画を初めとした事業の緊急停止、全庁的な行政経営改革を実行し、約百億円の財源を確保したと聞いています。実体経済の衝撃度は既にリーマンショックを上回るとされている現状、改めて申し上げますが、区長及び両副区長には、これまでにない強力なリーダーシップを発揮し、新実施計画事業をも聖域としない不要不急な事業の執行停止を積極、果敢に講じて財源を確保し、時期を逸することなく必要な補正予算を組み、全身全霊を傾け、区民生活の維持に努めることを強く求めるものであります。  そして、こうした危機的状況下では、最悪の事態を想定することもトップの仕事であります。東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの延期決定に伴い、新たに発生する膨大な業務への対応はもちろん、庁内にコロナウイルス感染者が確認された場合の業務執行体制、昨年並みの台風、一昨年並みのゲリラ豪雨などの自然災害の発生、こうした事態に複合的に見舞われることもシミュレーションしておく必要があることをつけ加えておきます。  そして、このような状況下においても、手綱を緩めることなく推進すべき事業について、以下述べてまいります。  まずは災害対策であります。  昨年十月に襲来した台風第十九号の被害を受け、迅速に補正予算を計上するなど、事後処理対応に限れば、ある程度の評価はできるものの、災害予防型の都市基盤整備に対する区長の消極姿勢には何ら変わりが見られません。インフラ整備は一朝一夕では効果が可視化されず、なおかつ地道な調整や丁寧な折衝を要するものでありますが、世田谷の未来のため、必要不可欠な投資であることを再度強調しておきます。  また、風水害の対策においては、国に対し、単なるパフォーマンスではなく、区長持ち前の国会議員ネットワークを存分に生かし、実をとられることを切に期待しております。  二点目は、いよいよ来週四月一日からスタートする児童相談所であります。  子ども家庭支援センターを初めとした関係機関と綿密に連携をとり、一元的かつ重層的な児童相談行政が展開されることを期待するものであります。  また、関係理事者においては、子どもの安全と生命を確実に守ることを第一に考え、他自治体における事例の研究を含め、常に最新の知見を取り入れ、予見されるリスクや援助方針の共有の徹底を図ることを切に望みます。  次に、地域行政制度であります。  条例制定に向け、まずは庁内での十二分な議論を深めるとともに、三層構造ならぬ四層構造の下支え組織ともなっている町会・自治会の持続可能性を行政として本気で考えなければならないときが来ています。引き続き、町会・自治会に頼った地域行政制度を志向するならば、無責任な議論及び条例制定は、我が会派として看過できるものではありません。百万都市世田谷を見据えたときに、地域コミュニティーがどうあるべきか、行政としてどうてこ入れしていくべきか、明確なビジョンを示すことを強く要望いたします。  次に、区政運営に大きなダメージをもたらしているふるさと納税への対策であります。  「ポーカーを始めて三十分が過ぎても、誰がカモかわからなければ、あなたがカモだ」、これはトランプのポーカーに関する格言であります。ふるさと納税制度という枠組みの中で、制度への批判や言いわけばかりが繰り返され、蚊が刺す程度の対策しか打ち出せず、結果、流出抑止どころか拡大の一途、寄附受け入れも伸びず、区民からの同情も買えず、流出累計百四十五億円という結果だけが残りました。もはやカモと呼ぶのも生ぬるい状態に陥ってしまったここから脱却することは至難のわざでありますが、なりふり構わぬ対抗策を打ち出し、またここでも区長持ち前の国会議員ネットワークを存分に生かし、少なくとも流出額減、かつ寄附額増というトレンドに変えていくよう強く要望いたします。  また、来年度から解体工事が始まる予定の本庁舎整備は総額五百億円弱、工期七年のビッグプロジェクトであります。この状況下で計画どおり遅滞なく進めるのか、あるいは延期するのか、いずれの判断を下すにしても、区民、関係各所への丁寧な説明を求めるものであります。  この一年は想定外の連続になります。あらゆる面で行政のレジリエンス、つまり強靱さ、回復力が求められます。行政に対する区民の視線もさらに厳しくなることでしょう。しかし、全庁一丸となり、この難局を乗り切る強い意志を持ち、今、区が手がけなければならないことを絞り抜き、各事業の優先順位を明確にし、区政を運営されることを強く望むものであります。そして、この危機を乗り切ったという経験が必ずや今後の世田谷区政運営における財産となることを確信しております。  最後に、長年区政に尽くされ、この三月をもって退職される多くの職員の皆様に、心より感謝を申し上げ、自由民主党世田谷区議団の意見といたします。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上でおぎのけんじ議員の意見は終わりました。  これで各会派の意見は終了いたしました。  これより採決に入ります。本五件を二回に分けて決したいと思います。  まず、議案第一号、第四号及び第五号の三件についてお諮りいたします。  本三件を委員長報告どおり可決することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○和田ひでとし 議長 御異議なしと認めます。よって議案第一号、第四号及び第五号の三件は委員長報告どおり可決いたしました。  次に、議案第二号及び第三号の二件についてお諮りいたします。採決は起立によって行います。  本二件を委員長報告どおり可決することに賛成の方の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○和田ひでとし 議長 起立多数と認めます。よって議案第二号及び第三号の二件は委員長報告どおり可決いたしました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 次に、 △日程第六を上程いたします。  〔井上次長朗読〕  日程第六 議案第四十一号 世田谷区国民健康保険条例の一部を改正する条例 ○和田ひでとし 議長 本件に関し、福祉保健委員長の報告を求めます。    〔三十番高久則男議員登壇〕(拍手) ◎福祉保健委員長(高久則男 議員) ただいま上程になりました議案第四十一号「世田谷区国民健康保険条例の一部を改正する条例」につきまして、福祉保健委員会における審査の経過とその結果について御報告いたします。  本件は、保険料の保険料率等を改定するため提案されたものであります。  委員会ではまず、令和二年度の一人当たりの保険料額及び前年度との比較が問われたのに対し、理事者より、令和二年度の一人当たりの保険料額は、基礎分、後期高齢者支援金分及び介護納付金分を合計すると十六万二千百五十二円となり、前年度と比較して三千四百二十八円、率にして二・二%の増となるとの答弁がありました。  また、保険料の抑制に向けた区独自の取り組みが問われたのに対し、理事者より、特別区においては統一保険料方式に基づき保険料を算定しているため、平成三十年度から六年間の激変緩和措置が講じられる中でのさらなる保険料の抑制策については、特別区長会における議論の推移を見定めてからの判断になるものと認識しているとの答弁がありました。  さらに、新型コロナウイルス感染症の影響により、収入が激減した国保加入者への区の対応が問われたのに対し、理事者より、本条例において、災害、その他特別な事情により生活が著しく困難となった者や、区長が特に必要と認める者に対し、保険料の減免を認めており、今後、この規定を適用することも考えられるとの答弁がありました。  その後、意見に入りましたところ、自由民主党より「国民健康保険制度は、低所得者にとってセーフティーネットの役割を果たしている。団塊世代の高齢化が一層進む中、今回の保険料増額は制度を維持するために必要な措置であり、賛成する」、日本共産党より「保険料の抑制に向けた区の取り組みが不十分であると考え、本案に反対する。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が激減した国保加入者への保険料減免及び多子世帯への均等割減免については、ぜひ来年度に具体的対応を実現するよう要望しておく」との表明がありました。  引き続き採決に入りましたところ、議案第四十一号は賛成多数で原案どおり可決と決定いたしました。  以上で福祉保健委員会の報告を終わります。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で福祉保健委員長の報告は終わりました。  これより採決に入ります。採決は起立によって行います。  お諮りいたします。  本件を委員長報告どおり可決することに賛成の方の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○和田ひでとし 議長 起立多数と認めます。よって議案第四十一号は委員長報告どおり可決いたしました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 次に、 △日程第七を上程いたします。  〔井上次長朗読〕  日程第七 同意第一号 世田谷区教育委員会委員任命の同意 ○和田ひでとし 議長 本件に関し、提案理由の説明を求めます。    〔保坂区長登壇〕 ◎保坂 区長 ただいま上程になりました同意第一号「世田谷区教育委員会委員任命の同意」につきまして御説明いたします。  本件は、世田谷区教育委員会委員の澁澤壽一委員の任期が、令和二年三月二十九日をもって満了となりますが、引き続き澁澤壽一さんを委員に任命いたしたく、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第二項の規定に基づき御提案申し上げた次第でございます。  澁澤壽一さんは、東京農業大学大学院博士課程修了後、国際協力事業団専門家としてパラグアイの農業発展に寄与されてこられました。また、現在は、認定特定非営利活動法人の共存の森ネットワークの理事長を務められており、次世代を担う青少年の育成や環境啓発活動に携わるなど、さまざまな分野で活躍されております。  本区におきましては、平成二十四年三月三十日より教育委員会委員として二期八年にわたり、区の教育行政の発展に貢献をいただいております。  こうした氏の多年に及ぶ豊富な知識と経験、力量に加えて、すぐれた識見と誠実な人柄は、世田谷区の教育委員として再度任命するにふさわしいと考え、任命の同意を求める次第でございます。  何とぞ慎重に御審議の上、御同意賜りますようお願い申し上げます。 ○和田ひでとし 議長 以上で提案理由の説明は終わりました。  ここで、委員会付託の省略についてお諮りいたします。  本件は、会議規則第三十八条第三項の規定により、委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○和田ひでとし 議長 御異議なしと認めます。よって本件は委員会付託を省略することに決定いたしました。  これより採決に入ります。採決は起立によって行います。  お諮りいたします。  本件を同意と決定することに賛成の方の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○和田ひでとし 議長 起立全員と認めます。よって同意第一号は同意と決定いたしました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 次に、 △日程第八を上程いたします。  〔井上次長朗読〕  日程第八 同意第二号 世田谷区教育委員会委員任命の同意 ○和田ひでとし 議長 本件に関し、提案理由の説明を求めます。    〔保坂区長登壇〕 ◎保坂 区長 ただいま上程になりました同意第二号「世田谷区教育委員会委員任命の同意」について御説明申し上げます。  本件は、世田谷区教育委員会の松平昭二委員が、令和二年三月三十一日付をもって辞職することから、その後任に、公益財団法人さわやか福祉財団事務局次長の中村豊さんを任命いたしたく、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第二項の規定に基づき御提案申し上げた次第でございます。  中村豊さんは、昭和五十七年に教職につかれて以来、三十七年間にわたり、本区を初め東京都の教育現場の第一線で活躍され、現在は公益財団法人さわやか福祉財団事務局次長として、社会参加推進事業における学校等へのボランティア活動の促進や、子どもの健全育成の支援に携わるなど、教育の向上に貢献をされています。
     中村さんの多年にわたって蓄積された教育に関する豊富な知識と経験に加え、そのすぐれた識見、誠実な人柄は、教育委員として任命するにふさわしいと考え、任命の同意を求める次第でございます。  何とぞ慎重に御審議の上、御同意賜りますようお願い申し上げます。 ○和田ひでとし 議長 以上で提案理由の説明は終わりました。  ここで、委員会付託の省略についてお諮りいたします。  本件は、会議規則第三十八条第三項の規定により、委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○和田ひでとし 議長 御異議なしと認めます。よって本件は委員会付託を省略することに決定いたしました。  これより採決に入ります。採決は起立によって行います。  お諮りいたします。  本件を同意と決定することに賛成の方の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○和田ひでとし 議長 起立全員と認めます。よって同意第二号は同意と決定いたしました。  ただいまの同意二件に伴い、新旧教育委員から挨拶があります。 ◎澁澤 教育委員 ただいま教育委員の任命に同意をいただきまして、ありがとうございます。澁澤でございます。  今期はいよいよ三期目になります。思い起こしてみますと、二期目は新しい教育委員会制度にちょうど移行する時期でございました。今期は、もう言わずもがなでございますが、新型コロナウイルスの問題、子どもにとってどうやって負担が少なく、また家庭にとってどうやってこの問題を解決していくか、教員たちも必死にそれに頑張っている、その後どういうふうにサポートできるかという場面に直面をしております。  あわせて、この四月からは新しい新学習指導要領と、全く今までとある意味では視点の変わった指導がいよいよ小学校から施行されてまいります。これも子どもも、家庭も、そして学校現場も試行錯誤しながら、どうやって質の高い世田谷の教育をこれからつくり上げていけるか、まさに正念場だというふうに思っております。  私は、教育委員会の中では、多分区民の代表としていろいろな発言をしなければいけない、そういう立場だろうというふうに存じております。少しでも世田谷の教育の質の向上に向けて貢献できますよう、誠心誠意頑張ってまいりますので、議員の皆さんもぜひいろいろな意見をお聞かせいただき、また、叱咤激励をしていただきながら、世田谷の教育の向上に一緒につくり上げていける、そんな委員会にできたらというふうに思っております。  どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。(拍手) ◎松平 旧教育委員 松平でございます。  まずは、任期途中で辞職することをおわびしたいと思います。皆様方に承認をいただき、教育委員を拝命したにもかかわらず、途中でやめてしまうことを大変申しわけなく思っております。これは、四月より、文部科学省からニュージーランドのオークランド補習授業校の校長として派遣されることになりました。でも、昨日、コロナウイルスの関係で、派遣しばらく延期といういうふうになったのですが。  就任のときも申し上げましたが、私は、世田谷区で教員生活の大半を送らせていただきました。最初に勤務したのが梅丘中学校で、そこは当時、帰国子女受け入れセンター校で、多いときには五十八名の帰国生が在籍する学校でした。そこでさまざまな国から帰ってきた子どもたちから、不安や悩み、困ったことをたくさん聞かされ、いつかはこの子たちのために海外で役に立ちたいと、そう思ったのが在外教育施設を目指すきっかけでありました。  校長時代は、シカゴ日本人学校で経験しましたが、十分やり遂げたという実感はありません。ですから、この経験を生かして、もう一度海外で子どもたちのために尽力したいなという思いはずっと持ち続けておりました。  私が今回派遣される最年長者でした。ということで、健康に留意して、最後の一頑張りを海外の子どもたちにと思って頑張っております。海外の子どもたちの中には、世田谷区に帰国する児童生徒もたくさんおります。ですから、私も向こうに行っても、子どもたちのために全力を尽くし、そしてこれからも世田谷区の子どもたちのために精いっぱい努力することをお誓いし、私の御挨拶とさせていただきます。  大変ありがとうございました。お世話になりました。(拍手) ◎中村 新教育委員 皆様、こんにちは。中村と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  私は、平成十二年、北沢中の教頭をスタートとして世田谷区にお世話になりました。雪の学校協議会フォーラムというイベントがありましたけれども、それ以来十九年間、世田谷区で管理職としてさまざまな教育施策にかかわらせていただきました。大変勉強させていただきました。  管理職になる前に、東京都は長期社会体験研修といって、都庁や民間で一年間出向制度がありまして、その御縁で今のさわやか福祉財団というところに、平成十一年、一年間出向しておりまして、その御縁で、退職後にまたいらっしゃいということで現在勤務しております。ボランティアを中心とした活動、それから福祉の分野では新地域支援事業というようなものをやって、それで九月には大阪で三千人規模の大研修会を昨年行ったんですが、ことしは第二弾で名古屋でやる予定だったんですが、またこのコロナの影響で、残念ながら一年先延ばしということでなってしまいましたけれども。  私のような者でこの大任を任されるのは身の引き締まる思いでございますけれども、この中の多くの議員の皆様にも在任中大変お世話になりました。また、今後ともぜひお力をおかりしたいと思いますので、御指導、御鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で挨拶は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 次に、 △日程第九を上程いたします。  〔井上次長朗読〕  日程第九 議員提出議案第一号 世田谷区議会委員会条例の一部を改正する条例 ○和田ひでとし 議長 ここで、提案理由の説明及び委員会付託の省略についてお諮りいたします。  本件は、会議規則第三十八条第三項の規定により、提案理由の説明及び委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○和田ひでとし 議長 御異議なしと認めます。よって本件は提案理由の説明及び委員会付託を省略することに決定いたしました。  これより採決に入ります。  お諮りいたします。  本件を原案どおり可決することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○和田ひでとし 議長 御異議なしと認めます。よって議員提出議案第一号は原案どおり可決いたしました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 ここで日程の追加についてお諮りいたします。  お手元に配付してあります追加日程第一を本日の日程に追加し、ここで議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○和田ひでとし 議長 御異議なしと認めます。よって本件は本日の日程に追加し、ここで議題とすることに決定いたしました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 これより △追加日程第一を上程いたします。  〔井上次長朗読〕  追加日程第一 議員提出議案第二号 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急対策を求める意見書 ○和田ひでとし 議長 本件に関し、提案理由の説明を求めます。  なお、提案理由の説明についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。  四十三番羽田圭二議員。    〔四十三番羽田圭二議員登壇〕(拍手) ◎四十三番(羽田圭二 議員) ただいま上程となりました議員提出議案第二号「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急対策を求める意見書」について、提出者を代表いたしまして提案理由を説明いたします。  新型コロナウイルスの感染者は全世界に拡大し、一万人以上が死亡するという事態となっております。国内においても感染者は千人を超え、今なお収束の気配は見られません。  感染拡大により、世界各国での株式市場の下落、原油価格の急落を招き、また、国内においても、三月九日には日経平均株価が一年二カ月ぶりに二万円台を割り込んだ後も続落傾向が続くなど、人々の命、健康を脅かす深刻な人的被害のみならず、経済活動にも甚大な影響が及んでいます。また、イベント等の中止により、さまざまな事業者の経営に大きな影響が出ています。  小中学校等の休校要請に伴い、子どもの一年間の締めくくりの学校生活の喪失による不安、運動不足など、さらに仕事をしている家庭の子どもの食事や居場所の不安など、家庭生活に支障をもたらしています。  世田谷区は、学校休業に伴う子どもたちの居場所として、区立小学校における学童クラブや、BOPを活用するとともに、区立中学校の校庭を開放し、運動機会の確保に努めています。  また、給食がなくなったことに伴い、家庭の事情等によって、昼食を食べることが困難な状況にある小中学生に対する配食サービスを実施しています。  さらに、影響を受ける労働者や中小事業者を対象とした社会保険労務士による臨時労働電話相談及び緊急融資制度を構築するなど、区民生活や地域経済を守るため、必要な対策のさらなる充実に向け、鋭意取り組んでいます。  今後の感染防止、緊急経済対策では、地域生活のさまざまな影響を聞き上げ、感染症のみならず、法律や経済、教育、福祉、社会保障など、多方面からの専門的知見に基づいた慎重な対応が求められています。  政府は、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策とともに、国民の生活全般に広がる不安と地域経済への影響を少しでも和らげることを最優先にした支援策を強める必要があります。とりわけ、特養等高齢者・福祉施設などへの配慮が大切であり、そこで働く医療・介護従事者への支援も欠かせません。  つきましては、さまざまな課題に対して、政府として責任を持って対応をすることを求めます。  一、一斉休校による家庭、学校への影響を鑑み、放課後学童クラブの開所に際し、追加で発生する費用については必要な支援を行うこと。その他、保護者等に生じる追加の負担についても、必要な対応を講じること。  二、医療・福祉施設等で支障が出ないよう支援策を講じること。  三、感染拡大により、事業活動に多大な影響を受ける中小零細企業、個人事業主に対する制度融資などの支援を強めること。  四、新年度を目前に控え、小中高生の学習機会の応急的な確保や、食の支援など、感染拡大の推移に基づき適切な措置を講ずること。  以上の項目につき、地方自治法第九十九条の規定により、意見書を提出するため、議員各位の御賛同をいただきたく、議員提出議案第二号「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急対策を求める意見書」の提案理由とさせていただきます。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で提案理由の説明は終わりました。  ここで、委員会付託の省略についてお諮りいたします。  本件は、会議規則第三十八条第三項の規定により、委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○和田ひでとし 議長 御異議なしと認めます。よって本件は委員会付託を省略することに決定いたしました。  これより採決に入ります。  お諮りいたします。  本件を原案どおり可決することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○和田ひでとし 議長 御異議なしと認めます。よって議員提出議案第二号は原案どおり可決いたしました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 次に、 △日程第十を上程いたします。  〔井上次長朗読〕  日程第十 請願の処理 ○和田ひでとし 議長 本件に関する委員会の審査報告はお手元に配付してあります。  これより採決に入ります。本件を二回に分けて決したいと思います。  まず、令元・二一号についてお諮りいたします。  本件を委員会の報告どおり決定することに御意義ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○和田ひでとし 議長 御異議なしと認めます。よって令元・二一号は委員会の報告どおり決定いたしました。  次に、令元・二二号及び令元・二三号の二件についてお諮りいたします。採決は起立によって行います。  本二件を委員会の報告どおり決定することに賛成の方の起立を求めます。    〔賛成者起立〕 ○和田ひでとし 議長 起立少数と認めます。よって令元・二二号及び令元・二三号の二件は不採択と決定いたしました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 次に、 △日程第十一を上程いたします。
     〔井上次長朗読〕  日程第十一 請願の付託 ○和田ひでとし 議長 受理いたしました請願は、請願文書表に掲げましたとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたします。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 次に、 △日程第十二を上程いたします。  〔井上次長朗読〕  日程第十二 閉会中の審査付託 ○和田ひでとし 議長 お手元に配付してあります請願継続審査件名表及び特定事件審査(調査)事項表に掲げました各件を閉会中の審査付託とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○和田ひでとし 議長 御異議なしと認めます。よって本件は閉会中の審査付託とすることに決定いたしました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 以上をもちまして本日の日程は全て終了いたしました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 この際、御報告いたします。  この三月三十一日をもちまして、ここに出席されております髙木北沢総合支所長、澤谷砧総合支所長、西澤烏山総合支所長、進藤財務部長、内田スポーツ推進部長、本橋環境政策部長、板谷保健福祉部長、五十嵐道路・交通政策部長、平澤区議会事務局長を初めとする多くの職員の皆様が退職されます。長年にわたり世田谷区の発展に尽くされた御労苦に対しまして、区議会を代表して心から感謝と敬意を表する次第であります。これからは健康に留意され、長年培われた知識と経験を生かし、今後とも御活躍されますよう御期待申し上げます。  まことにお疲れさまでした。(拍手)  ここで、退職される職員を代表いたしまして、内田スポーツ推進部長より挨拶があります。  それでは、内田スポーツ推進部長、お願いいたします。 ◎内田 スポーツ推進部長 議会の貴重なお時間をいただきまして、また、先ほど和田議長から過分なお言葉をいただきました。まことにありがとうございます。  この三月をもちまして百七十二名の職員が定年あるいは勧奨退職となります。僭越でございますけれども、私から退職する職員を代表して、一言御礼の挨拶をさせていただきます。  議員の皆様方には、議会での質疑を初めさまざまな場面で、大所高所から御指導をいただきました。私たち執行機関の考え方や、あるいは固定的な観念を見詰め直す機会として、職員として視野を広げ、資質を高めていただきました。改めて感謝を申し上げます。  私たち、入所が昭和五十三年から五十七年ごろでありまして、当時区長は大場区長、区長公選、昭和五十年から二十八年間務められ、その後、熊本区長にバトンが引き継がれました。他の自治体では、首長の交代というのは珍しくないかもしれませんけれども、世田谷区では長い間区長の交代ということを経験しておりませんでしたので、世田谷区の方針や政策、事業の優先順位、そして進め方、どのようになるのか、何が変わって、何が変わらないのかということで、その当時の世田谷区議会の議会での定例会の質問、予算決算委員会、ここのところに固唾をのんで見守りました。  そして、二〇一一年東日本大震災がございまして、その後、保坂区長が就任をされました。区長交代は二度目ということになりますので、職員の戸惑いは少なかったというふうに感じております。  昭和、平成、そして令和の時代に、私たちは国家公務員でなく、東京都の職員ではなく、世田谷区の職員として基礎的な自治体の仕事をさせていただきました。私たちの強みは現場を抱えていることです。そして、議員の皆様方と議論し、施策や事業を固める。そして事業を実施し、区民から評価を受ける。区民からの信頼を得ることが、私たちのやりがいであり、仕事のだいご味だというふうに感じました。  令和二年度がこれから始まろうとしております。緊急課題は、やはり新型のコロナウイルスとの闘いであります。そして、オリンピック・パラリンピックも歴史上初めて延期が決定されました。こういう時期に私たちは退職となりますが、これまで得た知識や経験、そして人とのつながりを糧として、それぞれの人生を歩んでまいりますけれども、世田谷区が直面をしている課題、そして発展に少しでもお役に立てればと考えております。  最後に、世田谷区議会、そして世田谷区のますますの御発展と議員の皆様方の活躍を心より祈念いたしまして、御礼の挨拶といたします。  長い間、本当にありがとうございました。(拍手) ○和田ひでとし 議長 以上で挨拶は終わりました。     ──────────────────── ○和田ひでとし 議長 これをもちまして、令和二年第一回世田谷区議会定例会を閉会いたします。     午後三時十三分閉会...